コンデジの時代〜FUJI fine pix F11 その2〜

2006年8月。私の誕生日に合わせてディズニーリゾートへ出かけた。2日間でランドとシーの両成敗。日程的には余裕があったけど、あの日はたしか33℃ぐらいまで気温が上がって、ジリジリと照らす太陽に体力的な余裕はなかったかな。
やっぱりどちらか一つに絞って一日を満喫するほうが、リゾートを楽しむにはちょうどいいのかもしれない。
このときまだ現役で使っていたFUJI fine pix F11について、第2弾としてラチチュードと高感度の感触を記録しておこうと思う。
FUJI fine pix F11
やはり白とびが激しくなってしまった。トーンカーブで全体を弄ったとしても所詮は相対シフト。愛用レタッチソフトNIKON Caputure NX2でピンポイント補正できるカラーコントロールポイントを多様したこともあったが、絶妙な諧調とはいかないことが多い。諧調とは読んで字の如くで、「いかにグラデーションの段階を滑らかにするか」が大切なわけで、突如として一部分が不自然に明るくなるのは無理があるのか。(私のレタッチの腕が無いのでしょうが、やはり写真に必要以上な加工をしまくるのはもはや写真とは呼べず好きにはなれない・・・)
FUJI fine pix F11
とはいえさすがはFUJI。明らかに他社コンデジとは比較にならないラチチュードの広さには助けられる。銀塩のネガフィルムが国民に定着し、愛用されつづけてきたのは、オリジナルの記録段階で約+-10EVと言われる広いラチチュードで記録されていて、現像、紙焼の段階である程度の補正が効いた=誰がとってもそれなりに写り、現像屋での補正など知らずとも「ちゃんと写っている」安心感があったからだろう。
FUJI fine pix F11
ポジフィルムではラチチュードはネガの半分ぐらいしかなく露出は非常に難しい。光学を知り尽くさなければ良い画は得られにくい。だけど最もラチチュードが狭いのはコンデジで、ポジフィルムよりも許容範囲が狭い。ただデジタルの良いところは、結果がその場で見れて、うまくいかなければ取り直しが可能なこと。銀塩のように一発勝負ですべてを考えて撮る撮り方は大好きだが、コンデジが抱える露出不安定という爆弾を考えれば、うまくいくまで取り直すという試行錯誤もまたデジタル時代の写真の楽しみ方なんだろうな・・・
FUJI fine pix F11
広角の限界と上手に付き合わなければならないのもコンデジの宿命。
オープン後初めてタワーオブテラーに乗りました。落ちる瞬間のあのドキドキ感は高所恐怖症の私にはハードルが高すぎた(笑)でも救急車スタンバってでもまた乗りたくなるあのヤミツキ感がたまりません。
FUJI fine pix F11 ISO 800
エレクトリカルパレードを高感度で撮影。当時にしてはノイズの少ない高感度撮影ができた。ノイズリダクション技術ではなく、画素数勝負に無意味を唱え、時代に先駆けて撮像素子の効率性と高感度耐性そのものに着目し続けてきたFUJIは、デジタルカメラの歴史のなかの功労者だと思う。